間違いだらけのヘアダメージ・ヘアケア・頭皮ケア!

髪質改善ヘアエステでヘアダメージ修復、ダメージレスな毛染めやパーマなどのお話。シャンプーやヘアケア商品、化粧品や天然ヘナなどでもよく言われる経皮毒やデトックス、好転反応にミネラルアルカリ還元水、電子水?などのインチキ問題等、疑問をお持ちの方はとても多くいます。

例えば、美容室や理容室さんで「髪の毛が硬くて太くてクセ毛やヘアダメージもあり、凄く広がってしまうのが悩みです(汗)どうしたらいいですか?」とか「最近、抜け毛が多くて悩んでるんですが(泣)なにか改善策はありますか?」なんて質問をしてみてください。

すると… 多くの理美容師さんは…「スタイリング時にこのヘアオイルをつけてボリュームダウンさせて下さい。」「髪や地肌に優しいオーガニックの無添加シャンプーに変えてみたらどうですか?」などのアドバイスをしてくれるはずです。

しかし、これら美容師、理容師さんのアドバイスは的外れな場合が多いです(笑)

ヘアケア、ヘアダメージ理論から毛髪化学の基礎まで美容メーカーさん主体の理論での髪の毛に関する誤解・勘違いはどんな所なのか?毛髪ケミカル研究家が解説します。

何故?理美容師さん達は的外れな回答を繰り返すのでしょう?

それは、理美容師さんたちがヘアケアやスカルプケアなどの毛髪や頭皮に関する事を誰に教わっているのか?情報を得ているのか?これが大きな問題なのです…

実は美容院や理容院でこのような髪や頭皮の専門分野を教えてもらうのは、ディーラーさんといって商品の販売をしてる会社の営業マンさんか、ヘアケア商品や化粧品を作ってるメーカーさんの営業さんか大手であればインストラクターさんなどなのです。

例えば、これって病院のお医者さんが病気の事を薬のメーカーさんやその販売店の営業さんに教えてもらってるようなもんです… だから…

ヘアケアや頭皮ケアのお話は、商品の製造メーカーさんや販売店さん発信なので ”売り手にご都合の良い理論” ばかりになり、間違った知識やあえて誤解されそうなデマ話が多いです。

そこで今回はそういった間違った毛髪知識を紹介して理美容師さんや一般の方々の誤解を少しでも解いていこうと思います。

トリートメントで髪の傷みは治りません

営業さん

こちらの髪質改善トリートメントに含まれる◯◯◯ケラチンがヘアダメージの元凶であるダメージホールを埋めて、同時に◯◯ポリマー成分が擬似キューティクルを作るのでどんなダメージヘアでもツヤサラ美髪に生まれ変わります。

このように、いかにもヘアダメージが治る(修復される)ような説明をされる場合がありますが、実際にはツルピカに見えるのは表面的なお話だし、その時だけ見た目を誤魔化しただけなので1〜2週間もしたらボサボサのダメージ毛に戻ってしまいます。

ヘアトリートメントをしても絶対にヘアダメージは治りません!

例えば身体の場合なら、ちょっとした擦り傷程度だとほっといても治ってしまいますよね。

髪の毛と違い体の場合は軽い擦り傷程度なら自己修復するというのを説明した画像

しかし髪の毛の場合は、死んでる細胞(死滅細胞)ですので自己修復も再生もできないので、ヘアダメージしてしまうと絶対に治ることはありません。
ヘアトリートメントや髪質改善メニューは髪の表面に感触向上成分を貼り付けるので髪が綺麗になったように錯覚しますが、髪の毛のダメージ修復などはあり得ませんし、逆に多少なりとも髪を傷めるので騙されないように気をつけましょう。

ヘアトリートメントは髪を傷めます

ダメージレスなヘアカラーやパーマはありません!

メーカーさん

こちらは弱酸性でノンアルカリの薬剤ですので髪を傷めることはありません。

一部の黒髪が明るく染まらない(ブリーチをしない)タイプのヘアカラー以外の毛染めやパーマ、ストレートパーマ、縮毛矯正などや髪質改善などのサロントリートメントでは…

  • 薬剤が酸性〜弱酸性(ノンアルカリ)なので髪を傷めない。
  • 高温のアイロンやデジロッドを使わないので傷まない。
  • 画期的な処理剤・添加剤を使用する(混ぜる)のでダメージしない。
  • トリートメント成分でパーマ・縮毛矯正をかけるのでノンダメージ。
  • 髪に栄養成分を与えて擬似キューティクルで保護するのでダメージ修復できる。

など髪を傷めないかとか、ヘアダメージ修復するかのような説明をする場合がありますが、どんな薬剤、処理剤、添加剤を使ったり画期的な施術方法を行なっても…

◎通常のアルカリヘアカラー剤ではブリーチ(脱色)してメラニン色素を破壊しないと日本人の黒髪を明るくならないのですが… 毛染めのダメージの大半はこの色素を破壊するブリーチによるところです。

◎パーマや縮毛矯正ではカールをつけたりクセ毛をストレートにするために、髪の毛のシスチン結合を切断して形状を変えて再結合させるのですが、この時に何割かはどうしても再結合出来ず、切れっぱなしのシステインが残ったりランチオニン結合などをしてしまうので髪はダメージしていくのです。

◎髪質改善メニューやトリートメントでは髪の表面のキューティクル部分を皮膜コーティングするので、『髪の命』とも言われている結合水は減少してしまい必ずヘアダメージはします。

※切れっぱなしのシステインとは?アシッド剤の使いどころの間違いやミックスジスルフィド、ランチオニン、システイン酸などはこちらの記事で↓

理美容師業界の専門用語集

ヘアカラーやパーマ、縮毛矯正、サロントリートメントで髪は傷むというのを説明した画像

薬を使う美容技術ではアルカリやオキシなどの薬品でヘアダメージするイメージがありますが、実際には、脱色剤でのメラニン色素の破壊や還元剤でのS-S結合の切断とかトリートメントの表面コートでに結合水の減少などで髪は傷むのです。

すべての薬剤ダメージはアルカリで起こるの?

ヘアカラー、パーマ、ストレートパーマ、縮毛矯正などや一部の髪質改善メニューでは、薬剤の浸透を良くするためや薬剤の反応を良くするためにモノエタノールアミンやアンモニアなどのアルカリ剤で薬剤のpHをアルカリ性にすることが多いです。

ヘアカラー、パーマ、縮毛矯正での反応にはアルカリ性が必要だというのを説明する画像

たとえば、ヘアカラーなら黒髪を明るくするためのブリーチ(脱色)はカラー剤の1液のアルカリ剤と2液のオキシドールの化学反応で髪のメラニン色素を破壊して明るくします。(暗めの白髪染めでもブリーチはしてます)2剤のオキシドールの濃度は日本なら6%以下を決まっているので、アルカリが高いほど強くブリーチして明るくすることが出来ます。あとアルカリ性の方が発色反応も良くなるので色持ちも良くなります。

ヘアカラーの場合、アルカリが高いと明るく染まる。低いと明るくならない。

またパーマや縮毛矯正では1剤で毛髪のシスチン結合を切断し、2剤で再結合して形状を変えるのですが、シスチン切断は1剤のチオグリコール酸やシステアミンなどの還元剤という薬品で行います。この還元剤はアルカリ性になればなるほど強く働き、沢山のシスチン結合を切るのでしっかりと強くかける事が出来るのです。

パーマ、縮毛矯正の場合、アルカリが高いと強くかかる、低いとかかりがゆるい。

確かに、毛染めなら明るく脱色したほうがダメージは多いし、パーマや縮毛矯正なら沢山のシスチン結合を切ったほうがダメージは多くなるのですが…

アルカリを抑えると、ヘアカラーの場合は希望通りの明るさに染まらない場合もありますし、パーマや縮毛矯正でアルカリを抑えても同じ具合にかけようとしたら、薬剤が弱くなった分だけ還元剤を変えたり濃度を上げたり、放置時間(反応時間)を長くしたり加温したりなど他の部分で反応をあげないといけません。

そうです、結局アルカリを抑えても同じ程度に染めたりパーマ、縮毛矯正をかけたりするには他の部分で無理をしなければいけないのです。しかもヘアダメージ的に言えば、同じだけブリーチしたり、同じだけシスチン結合を切ればヘアダメージもほぼ同じになってしまうのです。

そう結局、薬品使用のサロンメニューでのダメージというのは…

◎ヘアカラー、ブリーチでのダメージの大半はメラニン色素を破壊(脱色)すること

◎パーマ、縮毛矯正のダメージの大半はシスチン結合を切断し、完全な再結が不可能なこと

これが真実なのです!

シャンプーやヘアケア剤で全て改善は出来ません

営業マンさん

クセ、髪質やヘアダメージの悩みは貴方にピッタリと合ったシャンプー&トリートメントやヘアケア商品を見つければ全て解決しますよ。

インストラクター

白髪や抜け毛等で悩んでいるならシャンプーを変えてみるといいです。

  • 癖毛だったり硬毛、軟毛、太い毛、細い毛などの生まれ持った髪質やヘアカラー、パーマ、縮毛矯正、髪質改善メニュー等でのヘアダメージやヘアケア等の髪の毛の悩み。
  • 白髪が急に増えちゃったとか抜け毛や髪が細くなったり、頭皮が皮脂ベッタリや逆に乾燥してカサカサなどのスカルプケアや頭皮・毛根関係の悩み。

これら毛髪や頭皮関連の悩みにはヘアケア商品製造メーカーさんの説明や宣伝で…

世の中に数えきれない程あるシャンプー・トリートメントやヘアケア商品の中で、貴方にピッタリ合う商品を使えば改善できる! と勘違いしてる方が多くいたり…

縮毛矯正やパーマ、毛染め後にボサボサのダメージ毛になったり、髪が細くなったり急に抜け毛が増えてしまったりフケや痒みが気になったり、頭皮アレルギーなんかも 今使ってるシャンプーが合わないから!って思い込んだりする人もいます。

ヘアダメージ、ヘアケアや白髪、抜け毛などの頭皮ケアで勘違いしている方が多いというのを説明する画像

シャンプーやヘアケア剤だけの影響で、そもそもの髪質が太くなったり細くなったりもしませんし、ヘアダメージもクセ毛も治らないし、白髪や抜け毛やアレルギーを防ぐ効果もありません。

また言い方を変えれば、シャンプーやヘアケア、スカルプケア商品だけの影響で、そんなに激しくヘアダメージすることも無いですし、白髪になったり抜け毛が増えたりも考えられません。

例えば、クセ毛や髪質で髪が広がるのが悩みならカット、スタイリングやストレートパーマのほうが効果は高いし、ボリュームアップならカット、スタイリング、パーマなどでふんわりと…
白髪や抜け毛、細毛、軟毛等の頭皮関連の悩みならシャンプーやケア剤なんかより加齢、遺伝、栄養、ストレス、生活習慣などのほうがよっぽど影響しますからね。

これらの多くは、売り手の都合の良いように大げさに言われてるだけです。

毛髪や頭皮に優しいシャンプーが良いの!?

オーガニック、無添加、無香料、植物性、天然アミノ酸系、合成界面活性剤不使用、ノンパラベンなど多くのメーカーでは、髪や頭皮にマイルドな洗浄力の優しいシャンプーを推薦しています。

しかし実は、この髪や頭皮に優しいシャンプーの方がよっぽど危ないのです。

毛髪や頭皮に優しいアミノ酸系シャンプーは髪や頭皮に良くないという事を説明する画像

まずマイルドシャンプーを絶対に使ってはいけない人は…

定期的に2浴式の白髪染めやフッションカラーで染めてる方

何年間もこういったアルカリとオキシを使用するカラー剤で定期的に染めてる方の悩みで多いのが、髪が柔らかく細くなったり、抜け毛が増えて薄くなってしまった!などです。

なぜこういう悩みが多いのかというと、カラーの薬剤には頭皮や毛根、毛穴にとても悪い成分が多く使われていて頭皮(地肌)にこの薬剤を塗布すると、これらの有害な成分たちが残留し毛根や毛穴を攻撃するのです。この残留が原因で髪が猫っ毛になったり脱毛しやすいのです。

こういったヘアカラー剤を定期的に使用してる方が洗浄力のマイルドなシャンプーで洗うと、残留薬物が取れにくくより長期間毛根を攻撃されるので症状が悪化してしまいます。

白髪染めを10年間以上繰り返した方の多くがこの薄毛、細毛、軟毛の悩みを抱えてるようですし、こういう悩みの方に限って頭皮に優しいシャンプーを使いがちなので注意しましょう。

しかもアミノ酸系マイルドシャンプーでの薬剤残留問題は毛染めだけでなくブリーチやパーマ、ストレートパーマ、縮毛矯正などでも頭皮や毛髪までもダメージさせますので、基本的に化学薬品を使用するメニューをされた場合はアミノ酸系マイルドシャンプーの使用は避けましょう。

また、普段のホームケアでもツヤピカになるヘアトリートメントやヘアケア商品には強力な高分子ポリマーや持続性の良いシリコンなどが使われている場合が多いので、マイルドシャンプーと使うとこれらの表面皮膜が蓄積してビルドアップして結合水が減少しヘアダメージしてしまいます。

髪や肌に優しければ良い!っていうのは 大きな間違いです。

オーガニックのヘアケア商品や化粧品は安全・安心

シャンプーやトリートメントなどのヘアケア商品やスカルプケア商品から顔や身体につかう化粧品まで『オーガニック』『有機栽培』『無農薬』『化学合成肥料不使用』『ボタニカル(植物由来の)』などなんだか髪や肌だけじゃなく身体にも良さそうな商品が増えました。

ただし、よくオーガニック(有機)認証されてる製品が髪や肌、身体に良いとか優しいと思っている方が多いのですが、これは間違った認識です!

オーガニック(有機)やボタニカル(植物由来)のヘアケア商品や化粧品を説明する画像

まず日本では、食べ物に関しては有機JAS規格で「オーガニック」の基準が確立されていますが、化粧品やヘアケア製品に関しては明確な認証基準はありません。したがって有機栽培のボタニカル成分をいくらか配合した程度の自社基準でオーガニックを名乗ってるのが現状です。

たとえばちゃんとした基準のある食品に関しても、農薬や化学肥料を使用して育てた野菜だとしても有害物質が残留して身体に悪影響を与えるというものでもなく、オーガニックというのはあくまで農薬等を使用しないことで土壌や水、大気汚染から自然環境を守るというのが目的なのです。

オーガニックは髪・肌や身体に良いのではなく、環境に良いのです!

これも前章のように、マイルドな製品が髪や肌に良い!という間違った認識につけこんだ宣伝広告手法なので勘違いしないで下さいね。

無添加のシャンプーは髪や地肌に良い

無添加・無香料・ノンパラベンでオーガニックな植物性天然アミノ酸系洗剤使用のシャンプー!

いかにも毛髪や頭皮(地肌)に優しくてとても良さそうなシャンプーですよね?

この章では無添加の説明をするのですが、その前に… 無香料というのは一般的には化学物質過敏症の方用などでシャンプーに使用されてる合成香料を使わない事で、ノンパラベンというのはパラベンという防腐剤を使用しない事です。
ただし、無香料やノンパラベンの商品でも、全く香料を使わないとシャンプーなんて臭い代物なので、なんらかの代用香料が入っていたり、防腐剤入れないとシャンプーが腐ってしまうのでパラベンではない防腐剤を使用しています。

無添加シャンプーを説明する画像

無添加シャンプーというのも実は2種類があります。

「旧表示指定成分」とは、1980年に厚生省(現 厚生労働省)によって指定された、アレルギーた皮膚トラブルを起こすおそれのある102種類の成分です。2001年4月に配合した全成分の表示が義務付けられたことから、表示指定成分の表示は廃止されました。

旧指定成分無添加のシャンプーとは、この2001年以上前に表示指定されていた成分を配合してないシャンプーということです。

「○○フリー」「○○無添加」「○○不使用」など、シャンプーの製造メーカーさんが独自で決めた毛髪や頭皮に悪影響があるであろうと設定した特定の添加物を含まないシャンプー。

そもそも「無添加」というのはある特定の物質が使われていないという意味で、何が無添加であるというような規定というのはありません。
髪や地肌を洗うという目的のシャンプーの場合なら界面活性剤や乳化剤等は必ず使用しますし、防腐剤や香料なども何かの代用成分がないと商品として売るのも難しいです。

例えばシャンプーの洗剤成分である界面活性剤なら、無添加マイルドシャンプーは洗浄力の弱いアミノ酸系やベタイン系を使用していますが、この場合ちゃんと洗えるような洗浄力を持たせるためには大量の界面活性剤を配合しないといけません。しかし同じ洗浄力を持たすのでも、洗浄性能の良い合成界面活性剤なら少量で済むかも知れませんよね?

優しい洗剤を大量に使うのと、洗浄力の高い洗剤を少量では、どっちもどっちで… どちらが良いと決める事はできません。

現代のヘアシャンプー選びでは髪や頭皮に優しいものが良いという風潮がありますが、商品選びの際に大事なことは宣伝文句だけを鵜呑みにしないということです。

ダメージケアシャンプー

ミネラルやビタミンは食生活のお話です(笑)

まとまらない、広がる、パサパサ、ボサボサなどの悩みの方に人気の髪質改善!ミネラルであるケイ素を配合したアウトバスコンディショナーをつけるだけでハリコシを持たせ乾かすだけでまとまりのある髪にします。

沖縄の水深800メートルの海洋深層水と野生植物ミネラルやビタミン配合でマイナスイオンたっぷりの水トリートメントです。

高ミネラルアルカリ還元水 化粧水前のお肌につけるだけで、 残留した過酸化脂質を分解し一度使うだけでもキメが整いしっとり肌に生まれ変わります。

ミネラルやビタミンというと、なんだか良さそうですよね?

でもね、髪の毛は水分を除くと約90%ぐらいはケラチンタンパク質で、あとはメラニン色素や脂質、微量元素で出来ています。ミネラルやビタミンというのは最後の微量元素の中のもので、髪の毛にはほんの微量含まれてるもんですね。

ほとんど髪には含まれていないようなミネラルやビタミンをつけたからって髪に良い事なんて一切ございません!

ミネラルやビタミンが髪に関係するとしたら、抜け毛・脱毛の悩みや加齢による細毛、軟毛などでホルモンバランスや生活習慣などで頭皮環境などを整えるための食生活に関連してますね。

ミネラルやビタミンは食べるもので、髪につけても無意味です。

シリコンとシリコーンの違いとは?シリカとケイ素って?

シャンプーや化粧品の経皮毒は嘘?本当?

経皮毒(けいひどく)とは、シャンプーや洗顔剤、ボディソープなどの洗剤や日用品、化粧品などを使用した時に皮膚(頭皮)から有害性のある化学物質が体内に吸収されることをいいます。体内に侵入した毒性物質は、肝臓や子宮など体内に蓄積して健康被害を与えるとされています。

経皮毒を唱えるメーカーは、「化学物質で出来た商品は、経皮毒で子宮や肝臓に蓄積され癌などの病気になります!」などと消費者の不安を煽り… 合成界面活性剤の「ラウリル硫酸ナトリウム」等を使用しないオーガニックのアミノ酸系の界面活性剤で出来た商品等を販売しています。

有害物質が経皮吸収して体内に残留すると言われる経皮毒の怖さを表している画像

しかし 経皮毒のお話は真っ赤な嘘!ですので信じてはいけません。

なぜ経皮毒がデタラメな話であるのかというと、まず経皮毒という言葉は2005年に発売された稲津教久らの著書である『経皮毒―皮膚から、あなたの体は冒されている!』『見てわかる!図解経皮毒』などの書籍から始まったのです。
しかし、それから20年近く経過してますが、経皮毒の正当性を訴えるエビデンス(根拠、証拠)は全くありません。もし経皮毒が事実なら厚生労働省が黙っているわけないのですけどね(汗)

20年近く、経皮毒を証明する実験や研究、論文等は一切存在しないのです!

このように経皮毒を立証するエビデンスは存在しないのですが、逆に合成界面活性剤の安全性を示すエビデンスはかなりあります。

例えば、洗剤、歯磨きやシャンプー、ハンドソープなどに使われてる陰イオン界面活性剤のアルキル硫酸エステル塩(AS)なら

AS については,僅かな経皮吸収はあってもほとんど体内に蓄積することはなく,想定されるあらゆる経路からの曝露量の合計に基づくリスク評価においても,ヒト健康影響への懸念はないと結論付けられている.

引用:アルキル硫酸エステル塩の安全性について

このように、ヘアケア製品や化粧品が体内に侵入して健康被害を起こす事はありません。
経皮毒は一種の恐怖マーケティング(フィア・アピール、恐怖アピール商法)による販売方法みたいなものですので勘違いをしてはいけません。

天然ヘナで毒素のデトックス?発がん性物質?

ヘナ美容師さん

ヘナ等の天然ハーブにはデトックス(解毒)効果があり、頭皮から体内に吸収され、全身の血管を巡り体内の毒素を排出する効果があります。

ヘナはアーユルヴェーダの薬草でインドでは、万能薬とされています。ヘナの主成分である赤色色素ローソンが肝臓の毒素を浄化します。その証拠にヘナをしたら緑色のおしっこが出ました!?

などなど… 前章で書いた経皮毒の話じゃないけど天然ヘナの場合は体内に侵入して毒素を排出してくれるデトックス効果があるというデマも飛び交っています。

そもそも、ヘナが経皮吸収して体内に侵入なんて絶対にしません!

天然ヘナやインディゴにはデトックス、解毒作用はないというのを説明した画像

しかも万が一ヘナが体内に入ったとしたら、ヘナ自体も有害物質だと思いますし、ヘナに薬効効果なんてありませんし、好転反応がどうのこうのというメーカーも信じてはいけません。

アロマテラピーみたいに草の香りでリラックス出来たり気分的な癒し効果はあるかも知れませんが、これもあくまで香りでのリラクゼーション効果程度のお話ですからね♪

もっとも危ない?メーカー主導のヘアケア理論

トリートメントや髪質改善メニューでヘアダメージが治る、オーガニック・無添加・無香料で髪や頭皮にマイルドがベストとか、経皮毒、デトックス、好転反応などのメーカー都合の間違った理論が非常に多いのですが、このメーカー都合の理論の一番の問題点は…

髪質や癖やダメージの悩みは 自分にピッタリのシャンプーやヘアケア、スキンケア等の商品を使えば(見つけることが出来れば)すべてが改善できる!?

と消費者に思い込ませてる事です。

ヘアダメージや髪質、クセなどの悩みは自分にあったヘアケア商品を使えば改善できるのか?を説明する画像

例えば、抜け毛の悩みでもシャンプーが合ってないのが原因で頭皮に合うシャンプーを使えば抜け毛が無くなると思っていたり、ヘアダメージも髪質にピッタリのヘアケア商品をつけたらサラツヤの美髪になれるとかね。この商品をつけたら広がる髪がボリュームダウンするし、◯◯なら猫っ毛さんはふんわりするし、髪や頭皮の悩みは全て改善できる!と思い込んでる人が多いです。

ただし何かのケア剤をつけたからって、そもそもの毛髪が太くも細くもなりませんし、癖毛がストレートにもなりませし、シャンプーだけが原因で脱毛もしませんし、発毛もしません。

シャンプーやヘアケア商品、スカルプケア商品だけで、みんながみんな理想の髪になる訳ではありません。

メーカー都合のヘアダメージ・ヘアケア理論

このようにヘアダメージやヘアトリートメントなどの基本のお話から、ヘアカラー・パーマ・縮毛矯正の理美容室での薬品関連の理論や経皮毒、天然ヘナなど、ヘアケアやスカルプケア関連の情報はどうしても商品の製造メーカーさんのセールス的に都合の良い情報ばかりになりがちです。
しかもヘアサロンの現場で働く美容師・理容師さんたちでも事実を知らない場合があります。

美容院、理容院でヘアダメージやヘアケアについてのカウンセリングを受けるのを説明した画像

現在のヘアケアやスカルプケア理論の基本は…

◎毛髪は死滅細胞で出来ているのヘアダメージの修復も再生も不可能です。

◎全くのノンダメージ、ダメージレスはヘアカラー・パーマ・縮毛矯正剤はありません。

◎アミノ酸系やベタイン系などのマイルドシャンプーが髪や頭皮に良くありません。

◎オーガニック、ボタニカル、無添加が髪や肌、身体に良い訳ではないです。

◎ヘアケア・化粧品や天然ヘナやカラー・パーマ等の薬剤は体内に侵入しません。

◎経皮毒、デトックス、好転反応などは商品販売目的のデタラメ話です。

ですので、これらをしっかりと理解して誤解しないようにしましょう。