理美容業界の専門用語集!

ダメージヘアや縮毛矯正、ヘアカラー剤など理美容師専門情報局の美容業界の専門用語集

理美容業界には沢山の専門用語や業界用語がありますよね〜!しかも理美容業界で使う時は一般的な意味と少し変わってたりする場合もあります。

そんな 今さら聞けない理美容師業界の専門用語 を一般の方や美容学校の生徒さんたちにもわかりやすいようにパーマ、ストレートパーマ、縮毛矯正、ヘアカラー、ヘアケアなどのケミカル関連の用語集にまとめてみました。

DO-S独自の専門用語

お化粧と同じように、髪の毛に付着したヨゴレや皮膜コーティングをしっかり落として、すっぴんの状態になった髪の毛のこと。DO-Sでは美髪の第一歩として、髪をリセットする「すっぴん髪」を推奨しています。「素髪」と呼ぶこともあります。

見た目や手触りにこだわり過ぎて、髪に余計な負担をかける「たし算のヘアケア」でなく、ムダをそぎ落とすヘアケアのこと。髪本来が持つ回復力をサポートし、本物の美しさへと導く「ひき算の考え」。

今更聞けない理美容業界の専門用語集

ア行

頭皮や髪に優しいアミノ酸成分が含まれたシャンプー。肌が弱い人でも使えるけど洗浄力は弱い。

髪のメラニン色素を分解し、色を抜きながら(脱色)色素を入れて染めるヘアカラー剤。さほど明るくない白髪染めでも実際はブリーチしてから色素を入れてるアルカリカラーが多い。

毛髪が濡れていること。

AGAとはAndrogenetic Alopeciaの略で、男性型脱毛症のことです。 

FAGA/FPHLはfemale AGA/female pattern hair lossの略で、女性型脱毛症のことです。

「エアウェーブ」という機械を使用したパーマ。1剤の前にロッドを巻いたまま乾燥させ応力緩和させたり、2剤の前に乾燥させて酸化することで濡れてる時のウェーブと乾いた時のウェーブ差を少なくするパーマが可能に…(個人差あり)

ダメージヘアや縮毛矯正、ヘアカラー剤など理美容師専門の情報局 エアウェーブ説明画像

分子が小さく毛髪内部まで浸透し着色する染料。流れ出しやすいので塩基性カラーやヘアマニキュアに混ぜて使用されます。

髪の表面にイオン結合(吸着)して色がつくヘアカラー剤。シャンプーで落ちていきますので持ちは2〜3週間程度です。

オーガニックとは「有機」という意味で、化学的に合成された肥料や農薬に頼らないで太陽・水・土地・生物など自然の恵みを生かした農林水産業や加工方法やそれで作られた食品や衣類や化粧品のことです。
ただし、日本では有機JAS規格というオーガニックの基準が確立してますが、これはあくまで食品関連のみで、化粧品には認証基準がなく各製造メーカー独自の基準でオーガニックを名乗ってるだけです。

オーガニックと聞くだけで身体や髪・肌に優しくて良さそうと感じますが、オーガニックの本質はあくまで地球環境に優しいということですので誤解しないようにしましょう。

一定の変形状態に保つと、元の形に戻ろうとする力(応力)が働くが、その力が時間とともに低下する現象。パーマの場合は濡れてロッドを巻いて乾燥させると応力緩和されているので、その時点で1剤をつけると還元時間が少なくてもしっかりかかる。

過酸化水素水のこと。ヘアカラーの場合は日本では6%以下の濃度が認可されており、アルカリ剤との反応でブリーチしたり、カラー剤の色素を酸化して発色させる働きがある。
パーマや縮毛矯正の場合は1.5%程度の濃度で2剤(酸化剤)としてS-S再結合をさせる。

カ行

シャンプーや洗顔剤、石鹸などのい含まれてる洗剤成分のこと。水と油を混ぜることができる成分で汚れ(油性)と水をくっつけてすすぐことで汚れを落とすという理屈です。

ポリマー同士を連結する、髪の場合はシスティン同士を連結するということ。ヘアケアの場合だと結合と同じような意味合いだけど、一般的には結合よりも弱い場合を示す場合が多い。

過酸化水素を水と酸素とに分解する反応を触媒する酵素。ヘアカラーやパーマ、縮毛矯正などで残留した2剤の過酸化水素水(オキシドール)を分解して無害化してくれるのでシステイン酸の抑制にもなる。

また最近では、頭皮や毛穴に活性酸素が悪さをして白髪や薄毛、抜け毛や頭皮の匂いの原因になっているという研究結果もあり、スカルプケアとして活性酸素を分解するカタラーゼを使用するケースも増えた。

ダメージヘアや縮毛矯正、ヘアカラー剤など理美容師専門の情報局 オキシドールの除去酵素であるカタラーゼの説明画像

過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなど主に脱染剤に含まれる漂白、酸化助剤。
通常の脱色剤(ブリーチ剤)やライトナーはアルカリと過酸化水素水(オキシ)の反応で髪が本来持つメラニン色素を破壊して髪色を明るく脱色するが、ヘアカラー剤で染めてる色素は脱色できない。しかし、この過硫酸塩を配合することでヘアカラー剤で作られた人工の色素を破壊して明るくする事が出来るようになります。

すでに毛染めをしてある部分のこと。染めて無い部分は新生部・新生毛といいます。

パーマ・縮毛矯正の1剤の主成分で髪の毛のS-S結合を切断する成分。チオグリコール酸やシステイン・システアミン・GMT・スピエラなど沢山の種類がある。

髪の表面の鱗状の硬いケラチンタンパク質で出来た髪の鎧のようなものです。髪を外部刺激から守ったり、髪の水分調整も行う大切なモノです。

キューティクル等の毛髪構造の説明画像

髪の毛を濡らした時に髪の組織にくっつく(吸着する)水分。ドライヤーなどで乾かすと簡単に蒸発してきます。髪がビシャビシャに濡れてる時の水分量は約30%程度ですが、その中で吸着水は健康毛で18%ほどあると言われてます。

白髪染めのことです。

アレルギーの原因になる抗原(免疫応答を引き起こす物質)が皮膚のバリアを通過して、表皮や真皮に侵入し、免疫細胞と反応して感作(抗原に対し過敏状態)が起こること。

シャンプーや洗剤などの日用品や化粧品に含まれる合成界面活性剤等の化学物質が皮膚から侵入し、毒物として体内に蓄積する事です。よく言われてるのが、シャンプーが皮膚組織を突破し体内に侵入、肝臓や子宮に蓄積しアトピーなどのアレルギー病や不妊症、癌などの原因に…(汗)

経皮毒信者さんたちには、シャンプーや洗剤だと界面活性剤(洗剤成分)が悪者にされますが、たかが3%程度含まれた洗剤成分がほんの10分程度頭皮についたからって経皮吸収するなんて有り得ませんし、それらが身体中を駆け巡り肝臓や子宮などの体内に蓄積されるなんてお話は全くもって化学的根拠のない嘘デタラメです。

髪の毛の誤解

結合水は健康毛で約5%ほどあり、『髪の命』と呼ばれる髪の内部の組織に強力に結合してる水分です。この結合水が髪の水分維持だけでなく組織同士もしっかりとくっつけているとても重要な水分です。
毛髪はどんなに長時間ドライヤーで乾かそうと、乾燥しきってポキって折れることはありませんよね?またエジプトの何千年前のミイラとかでも髪の毛だけは生前を変わらないような状態だったりとかも髪の命と呼ばれるこの結合水のおかげです。

結合水には髪の主成分のケラチンタンパク質と強く結合してるタンパク質結合水、細胞同士をくっつける接着剤のような役割をしたり、水分を行き渡らせる水の通り道になったりするCMC(細胞膜複合体)が保有してるCMC保持水、髪のコルテックスの内にある間充物質にふくまれているNMF(天然保湿因子)が保持するNMF保持水の3種類があります。

毛髪や爪の主成分である硬いタンパク質です。ケラチンは18種類のアミノ酸で構成されてて約18%程度はシステインというアミノ酸です。ちなみにこのシステインが2つS-S結合したものがシスチンと呼ばれるものです。

サ行

酸化染料が毛髪中に浸透し、毛髪中で酸化して結びつくことで発色し、色を定着させます。

酸性〜弱酸性とかでもある程度還元力があるパーマ、縮毛矯正に使用される還元剤の一種。

パラフェニレンジアミン(PPD)などのヘアカラー・白髪染め・ヘアダイ等の酸化染毛剤に配合されている染料のこと。感作性が強くかゆみ、痛み、発疹、腫れなどのアレルギーを起こすことの多い成分。

毛髪や爪、皮膚に存在してるシステインというアミノ酸が2個結合した成分。特に人間の髪の毛は全成分の約15%がシスチンで出来てます。

パーマやストレートパーマ、縮毛矯正で還元剤で切断して髪の形状を変化させる側鎖の事です。S-S結合以外には電気的(アルカリ性や酸性などのイオン)で結びついてる塩結合(イオン結合)と、水で切れて乾燥して再結合する水素結合もあります。

ダメージヘアや縮毛矯正、ヘアカラー剤など理美容師専門の情報局 シスチン結合説明画像

パーマや縮毛矯正の還元剤。代表的なチオグリコール酸と比べるとかなり優しいかかりあがりだけど、アルカリ性が強くないとかかりはかなりゆるいです。

パーマや縮毛矯正の還元剤。チオより比較的pHが低くてもかかりやすく、髪の表面部分で働くのでプリンとしたしっかりカールが出やすい。独特の残臭があり匂いが苦手な方もいます。

パーマやストパー、縮毛矯正の場合は1剤の還元剤、アルカリ剤等でシスチンのS-S結合を切断してシステインに分離し形状変化させて、2剤の酸化剤で再結合してシスチンに戻すんですが… 強すぎる酸化剤を使ったり長時間酸化させすぎると、システインが酸化物質と結びついてシステイン酸になってしまいます。

ダメージヘアや縮毛矯正、ヘアカラー剤など理美容師専門の情報局 システイン酸説明画像

システイン酸になるともう二度と元に戻らないので、切れっぱなしのシステインになりヘアダメージが増加してしまいます。

過酸化水素水(オキシドール)の2剤を使用した場合は、2剤処理後にカタラーゼなどで残留オキシを除去してあげるほうがいい。

チオグリコール酸が二つくっついたもので、パーマや縮毛矯正の還元反応で出来る物質。パーマや縮毛矯正の1剤では薬機法でチオ濃度が7.0%以上(最大11%まで)の時には、還元の妨害の為に越えた%分のジチオジグリコール酸を必ず配合することと定められています。

空気中の湿度とかで自由に出入りする水分で(そのままかい)健康毛なら約7%ほどあります。冬場やエアコンの影響などで空気が乾燥すると、自由水が少なくなるので乾燥気味になったりします。

水(水分)で切れて乾燥することで再結合する髪の側鎖。ブローやセットで形がつく原理です。

酸性領域でも還元力があるパーマ、縮毛矯正の1剤に使われる還元剤。詳しくは『ラクトンチオール』をお読みください。

タ行

昔からパーマ・ストレートパーマ・縮毛矯正の1剤で使われる代表的な還元剤です。

パーマや縮毛矯正で使用される中性付近の比較的低アルカリでもカール形成力があると言われる還元剤。皮膚への感作性が強くカブれやすいので最近はあまり使用されない。

パーマで使用するロッドに熱線が入っていて100℃以上の高温まで熱くなるロッドを使用するパーマ技法。

デジパーの機械には、パイモア、オーディス、ソキウス、システムキュールなどがあるが「形状記憶デジタルパーマ」と」いうのはパイモアさんの登録商標なのです。

加温式パーマのデジタルパーマ(デジパー)を説明した画像

完全乾燥までさせない低温デジタルパーマやデジタルクリープパーマなど色々な技法もあります。

解毒を意味する英語の「detoxification」を短縮した呼び名で、体に溜まった毒素を体外へ排出する健康法で解毒効果が期待できる食材を取ったり、水分を多く摂取してしっかり汗をかいたりするなどの方法があります。
美容業界では天然のヘナやインディゴなどがデトックス効果があると言ってる人もいますが、頭皮にヘナを塗っても体内には入らないのでデトックス効果はありません。

ナ行

アルカリ剤(成分)などで髪の毛が柔らかくなること。

ハ行

皮膚のアレルギー試験(検査)のことで、美容業界なら主にヘアカラー剤、化粧品、ヘアケア商品での接触皮膚炎(かぶれ)等のアレルギーがあるかどうかの検査です。

ヘアカラーや化粧品、ヘアケア商品でのアレルギーを検査するパッチテストの説明画像

縮毛矯正(ストパー)やデジタルパーマ等の過還元や高熱処理等で失敗し、チリチリ・ジリジリに激しくダメージした毛髪。ビビり毛になってしまうと切るまで治りません!

ダメージヘアや縮毛矯正、ヘアカラー剤など理美容師専門の情報局 デジタルパーマのビビり毛説明画像

白髪染め(グレイカラー)ではないヘアカラーのこと。

パーマでロッドを巻いたまま1剤をつける前に完全乾燥させて応力緩和させる事。

一般的にパーマの2剤として使用する酸化剤。オキシドールと比べると反応はゆっくり。縮毛矯正では使用しないほうがいい。

ヘアダイとは、ヘアカラー、ヘアカラーリング、毛染めのことです。

髪の毛が水分を含んで膨らんでしまうこと。水で濡れただけでも多少は膨潤するが、パーマや縮毛矯正などの場合は還元剤とアルカリ剤で激しく膨潤します。

ボタニカル、ボタニカルコスメとは、植物由来の成分から作られている化粧品、ヘアケア商品のことです。

マ行

パーマや縮毛矯正で還元した時の切れたシスチンにくっつくもの。パーマ、縮毛矯正の薬剤反応ではある一定数どうしても出来てしまいます。
これによりS-S再結合が出来なくなりダメージや髪の強度を低下させるパーマやストパー、縮毛矯正などのヘアダメージの元凶といってもよいもの。

ダメージヘアや縮毛矯正、ヘアカラー剤など理美容師専門の情報局 ミックスジスルフィド説明画像

毛髪、肌、瞳などの色を構成している色素です。髪の場合はアルカリと過酸化水素の反応により破壊され脱色(ブリーチ)され明るくなります。

ヤ、ラ行

パーマ、縮毛矯正の1剤に使われる還元剤の一種。酸性領域でも還元力があるので酸性〜弱酸性パーマや縮毛矯正でよく使われる。別称スピエラ、かなり独特の臭い匂いがあります。

簡単に言うと通常の髪の毛には存在しない、異常結合の事です。
パーマやストレートパーマ、縮毛矯正やブリーチ剤や強いアルカリのヘアカラーなどを施術するときに強いアルカリに長時間さらされることで切れたS-S結合の片方(システイン)が『デヒドロアラニン中間体』っていうアミノ酸に変化し

ダメージヘアや縮毛矯正、ヘアカラー剤など理美容師専門の情報局 ランチオニン・ランチオニン結合説明画像

そしてもう一つのシステインとデヒドロアラニン中間体が反応して

ダメージヘアや縮毛矯正、ヘアカラー剤など理美容師専門の情報局 ランチオニン・ランチオニン結合説明画像

永久架橋のランチオニン結合というものになります。このランチオニン結合になってしまうとパーマも縮毛矯正もかからなくなり、シスチンも減るので髪は弱っていきます。

昔、アルカリの強いシスの薬で長時間還元してかけるとだんだんパーマがかからなくなってくる現象があったんですが、これの原因がランチオニン結合だったのです。

パーマの場合はpHの低い1剤を使うとか、プレクリープ(応力緩和)して還元時間を短くしたり、縮毛矯正の場合は低アルカリ高還元剤濃度の薬剤でランチオニンを抑える。

2回目以降の縮毛矯正、ヘアカラーで新しく伸びてきた新生部分に薬剤を塗布する技法。

今更ながら聞いてみたい理美容専門用語があれば遠慮なくご質問ください。