筆者は1990年頃から美容師をしながらメーカーさんの薬剤や技術開発のお手伝いを始めました。サルファイトやシステアミン等のパーマ剤や現在主流になったアイロン式の縮毛矯正の開発など多くの勉強や経験をさせてもらいました。
そして2010年の頃に『猿でもわかるクリープパーマ』というブログ記事でSNS等で有名になり、全国で美容師さん向けの講習会を開催、美容師さん向けの専門誌マルセルの特集記事で度々登場するようになり、その頃から完全オリジナルの『DO-S』ブランドでパーマ・縮毛矯正剤やヘアカラー剤やヘアケア剤などを開発させて頂いてます。
筆者は二十歳頃から美容メーカーの開発者の方々や近年では日本の毛髪研究の第一人者で数々の特許や論文をお持ちである新井幸三先生に理論的なご指南を頂いているんですが…
ぶっちゃけ とてつもなく難しい理論的なお話ばかりです(涙)
※難しいお話で納得したい方はこちらのブログ記事を熟読してください。
↓
以前のブログにも沢山の小難しい記事が沢山あります(笑)
この記事ではこれらの難しいパーマ理論や毛髪理論はちょいと置いといて…実際にDO-S式パーマの検証・実験をする方法を説明します。
実際に試して体験してみましょう!
平成の中盤ごろからパーマをかけるお客さんは減少しつづけています。。。
なぜお客さんがパーマをかけなくなったのか?なぜパーマ離れという現象が起きたのか?
アンケートによると「パーマとかけると手入れが難しいから!」っていうのが一番だそうです。
そこでDO-Sでは最新のパーマ理論に基づき薬剤や工程を見直して
手入れが簡単で持ちが良くダメージの少ないパーマ
こいつを目指して色々と研究してきました!
『百聞は一見に如かず』
では小難しいパーマ理論は置いといて、
DO-S式パーマを実際に検証・実験してみましょう!
まずは 普通毛であまりヘアダメージしてないモデルさんを用意してください。
※検証実験では、結果がわかりにくいので硬毛・剛毛・超健康毛さんや細毛・軟毛・猫っ毛さんやブリーチや縮毛矯正等を施術してるようなダメージ毛等のモデルさんは辞めてください。
※モデルさんが難しければ練習用のカットウィッグでも構いません。
そして用意する物は、できるだけシンプルなチオグリコール酸かシステアミンでできたハードタイプ(強いタイプ)の1液と、できたら過酸化水素水(オキシドール)の2液です。
DO-S商品の購入ならこちらをご覧ください。
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※DO-Sの商品なら、1液はDO-SカールL9かDO-Sチオローション9.2で2液はDO-Sオキシ1.5ですね。あとよければすっぴん髪の基本のDO-Sシャンプー&トリートメントとアルカリ除去のために他にはない弱酸性で酸度の高いDO-Sアシッドとオキシ除去のDO-S OX-ZEROも用意してもらえたら完璧です。
DO-S式パーマのキモはこの3つ!
んでは実際に実験検証する前にとても重要なとこだけ説明しときます。
①DO-S式パーマはすっぴん髪理論に基づいて設計されていますので、オーガニックでアミノ酸系のマイルドシャンプーやシリコンやポリマー等で皮膜を貼るシャンプーやつるぴかに仕上がる皮膜たっぷりのトリートメント等やパーマ後のサロントリートメントは絶対にしないでください。
すっぴん髪理論はこの記事をお読みください↓
②パーマの前処理や中間処理では何もつけてはいけません。2液処理後の後処理だけはアルカリやオキシ除去のための中和処理剤や除去できるシャンプーを使用しましょう。
③今までのパーマ理論では中間水洗やアプリケーターで水洗するとをすると還元剤が流れて還元がストップするち考えられていましたが、最新の理論では水洗をしてもイオン化してない還元剤は残っていて 水洗すればするほど還元は進行する! とされています。
中間水洗での還元進行の実験検証結果↓
画像右はDO-SカールL8で30秒還元して2液をした毛束
左は同じく30秒還元し、中間水洗して30分間放置(途中10分おきにアプリケーターで水洗)して2液した毛束!
たった30秒の1液タイムでも中間水洗して30分も放置すればこんなにかかりが強くなります。
DO-S式パーマでは
皮膜系のシャントリやサロントリートメントはしない。
前処理、中間処理はしないで後処理でアルカリ、オキシ除去する。
中間水洗で還元進行させてかかりのコントロールする。
この3つだけはしっかり覚えていきましょう!
DO-S式パーマの検証(初級編)
では、実際にDO-S式パーマを試してみましょう。前回のパーマが残っていないあまりダメージしてない普通毛のモデルさんをご用意ください。(無理ならウィッグでもOKです)
シャンプーして前処理はしないで、ワインディングは水巻きでもつけ巻きでも構いません。
パーマの基本ではかかり上がりのカールはロッド径の1.5倍程度と言われていますが、かなり太めのロッドで巻いてください。(ロッド径の1.1〜1.3倍程度)
ロッドを巻いたらターバンをして普通にパーマ1液を塗布します。放置時間は少し短めです。
※初めてDO-SカールL9やチオローション9.2を使用される場合、よくあるハードタイプのパーマ1液と同じ程度のかかり具合だと思えば特に問題ないと思います。
テストカールをしてかなりゆるいぐらいでも大丈夫です↓
シャンプー台でしっかりと中間水洗してください。水洗後にテストカールすると少ししっかりとかかっていると思います。
これで希望のカールが出てれば2液を塗布してもOKですが…
もう少し強くしたければこのまま少し放置しておきます。もっとしっかりとかけたければホットタオル(蒸しタオル)をのっけて加温してもいいです↓
5分〜30分程度放置するのですが、途中何度かテストカールしてかかりが弱ければ途中アプリケーターでお湯かアルカリ水で流すと良いです(少しづつ還元が進行します)
テストカールすると随分としっかりかかっているハズです↓
希望のカールが出たら、1.5%程度の濃度の過酸化水素水で2液処理をします。基本はたっぷりの量を塗布して5分間を2回放置します。
そして2液の放置タイム後にアシッド処理やオキシ残留除去処理を行なってください。
※ロッドアウトする前にDO-SアシッドとDO-S OX-ZEROをアプリケーターで塗布して2〜3分放置でロッドアウトします。ミディアム〜ロングの方はロッドアウト後も揉むこむといいです。
あとは普通にプレーンリンスしてDO-Sシャンプー&トリートメントで仕上げます。
ナチュラルドライで手入れのしやすさやカールの弾力の違いを体感してみてください。
手触りや質感はDO-Sシャントリの使い方次第ですのでコチラを熟読してください↓
DO-S式パーマの検証(上級編)
従来のパーマと比較したら、大きめのカールで手入れがしやすく、プリンとしたしっかりカールでダメージ感も少なめに出来ましたか???
DO-S式パーマではより上級編で、持ちが良く手入れのしやすいパーマとして
濡れてる時と乾いた時のウェーブギャップの少ないパーマ
っていうのもあります。。。
今までのパーマってのは、濡れてる時に一番しっかりをカールやウェーブが出るけど、乾いていくとゆるくなってしまいます。これが自分でスタイリングを難しくしてる原因だったりします。
そこで上級編としてエアウェーブやデジタルパーマの機械が必要にはなりますが、乾いた時と濡れた時の差の少ないパーマ(個人差あり)をかけることが出来るようになりました。
その施術法をウィッグで簡単に紹介しときましょう。
まずは適当にカットしたウィッグを用意します
大きめのロッドでワインディグします
2液の前までは初級編とまったく同じです!
前処理なし、しっかり中間水洗、流してテストしてもっとかけたければ加温放置です。
テストカールでOKになれば、エアウェーブの機械でロッドを巻いたまま完全乾燥させます↓
完全乾燥したら、そのまま乾いた状態のままで過酸化水素水(オキシドール)でしっかりと2液処理します!
※使用するのは必ず過酸化水素水の2液にしてください。乾燥してるので毛先までしっかりと2液が浸透するようにつけてください。
2液後は初級編とまったく同じです。
するとこのぐらいのかかりあがりになります↓
これをドライヤーもかけないで、ふりふりして自然乾燥します(笑)
自然乾燥以外はな〜んもしないで、アウトバストリートメントとしてDO-Sトリートメントのみ少し塗布しただけの仕上がりです↓
筆者が現役美容師の頃なので髪型的には古臭いですが… 濡れてる時と乾燥した時のウェーブの差は少ないですよね?これでお客さんは普段のスタイリングがとても楽になるのです。
※細くて柔らかい猫っ毛さんやブリーチや縮毛矯正してる方とかハイダメージな方以外で髪質やダメージ具合を的確に判断して、2液処理の前にエアウェーブかデジタルパーマの機械で完全乾燥し2液に過酸化水素水を使うとこの程度には出来るハズです。
DO-S式パーマは理論さえ解ればとても簡単だし、今までのパーマとの違いもはっきりわかります!是非一度実践してみてくださいね♪