近年、導入する美容室が増えている最新機器「Hydraid(ハイドレイド)」。
「目に見えない極小のミストで髪を保湿する」と話題ですが、実際のところ髪にどのような効果があるのでしょうか?
「本当に髪に良いの?」「それとも意味がないの?」という疑問を持つ方も少なくありません。
コラム読者さんから、こんな質問を頂きました⇩
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日常Dosシャンプ―・トリートメント・ミスト・クリーム・オイル・ジェルを使用しています。
最近「Hydraid」を導入している美容室に通い始め、月に1回、Hydraidでミストをあてています。
以前はナチュラルヘナの白髪染め(リタッチ)でしたが今の美容室には ケミカルヘナ しかメニューになく、2ヶ月に1回、ケミカルヘナの白髪染め(リタッチ)の際も Hydraid をお願いしています。
今のところ悪い影響がないと思っていますが、58歳という年齢と、20年近く続けていた縮毛矯正を止めて7ヶ月という状況でこのままこのメニューを続けるべきか悩んでいます。
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今回は、50代からのエイジングケアや、縮毛矯正を止めていく(脱・縮毛矯正)プロセスにおいて、ハイドレイドがどのような役割を果たすのか、プロの髪の専門家としての視点から本音で解説します。
Hydraid(ハイドレイド)とは?仕組みと効果の真実
ハイドレイドは、自動車部品メーカーのアイシンが開発した技術を応用した、微細水粒子発生装置です。
空気中の水分を集め、約1ナノメートルという極めて微細な水粒子に変換して放出します。これは、一般的な美容スチーマーの湯気の約1,000分の1以下という小ささです。
メーカーが謳う主なメリット
- 髪の深部への水分補給(キューティクルの隙間を通り抜けて内部へ浸透)
- カラーやトリートメントの浸透サポート
- 頭皮の保湿と、薬剤刺激の緩和
プロの視点:ハイドレイドは「良くも悪くもない」が本質
結論から言うと、ハイドレイドの本質は「良くも悪くも、髪の構造そのものを劇的に変えたり、傷みを治したりするものではない」ということです。
髪は一度傷むと元に戻らない「死滅細胞」です。ハイドレイドが届けるのはあくまで「水分子」であるため、劇的な髪質改善やダメージ修復を期待すると「何も変わらない」と感じるかもしれません。
「髪に一切の悪さをしない(リスクゼロ)」という意味では、優秀な存在です。
多くのサロントリートメントは、シリコンなどの強力な油分(皮膜)で髪をガチガチにコーティングし、一時的なツヤを出します。
これは髪のインナードライを招く原因になりますが、ハイドレイドはただの水分。余計なコーティングで髪を窒息させるリスクがゼロなのです。
ただし、ただ単に一時的に水分補給して保湿するものなので、ヘアダメージを改善するような効果も全くありません。
脱・縮毛矯正(移行期)とハイドレイドの相性
「長年続けていた縮毛矯正を止めて、自分のクセ毛を活かしたい」という方にとって、ハイドレイドは相性の良いメニューと言えます。
縮毛矯正を止めて数ヶ月(特に半年〜1年前後)の時期は、根元から伸びてきた「本来のクセ毛」と、毛先に残る「過去の矯正毛」が混ざり合い、最もパサつきや広がりを感じやすいストレスフルな期間です。
乾燥しやすいエイジング毛やクセ毛に対して、余計な皮膜(オイルやシリコン)を盛ることなく、一時的に水分環境を整えてくれるハイドレイドは、髪の負担にならない優しい保湿系リラクゼーションメニューとして施術しても特に問題ありません。
実は盲点!「ハイドレイド」よりも注意すべき「ケミカルヘナ」のリスク
「ハイドレイドを続けるべきか」とお悩みの方の中で、実はそれ以上に注意を向けるべきポイントがあります。それが「ナチュラルヘナ(天然100%)」から「ケミカルヘナ」への移行です。
もし、通っているサロンの都合などでケミカルヘナに変更している場合、以下の違いを正しく理解しておく必要があります。
| ヘナの種類 | 主な成分 | メリット | デメリット・リスク |
| ナチュラルヘナ | 天然植物100% | 髪・頭皮への負担ゼロ。ハリ・コシが出る。 | 染まるまでに時間がかかる。黒髪を明るくできない。 |
| ケミカルヘナ | 植物+化学染料(ジアミン等) | 短時間でしっかり白髪が染まる。色を選べる。 | 通常の白髪染めと同様のジアミンアレルギーのリスクがある。 |
「ヘナだから安心」と思い込んでいると、気づかないうちに化学染料による頭皮のダメージを蓄積させてしまうことがあります。
50代以降のこれからの髪や頭皮の健康、そして「すっぴん髪(美しい素髪)」を目指すのであれば、ハイドレイドの有無よりも、「今の白髪染めが本当に自分に合っているか」を見極めることの方が遥かに重要です。
まとめ:ハイドレイドを続けるべきかの判断基準
ハイドレイドは、一時的な「贅沢な水分補給メニュー」です。
・続けるべき人:施術中の心地よさが好き、なんとなく仕上がりの手触りが良い、髪にノーリスクな保湿ケアをしたい
・止めてもいい人:髪質改善的な変化(クセが伸びる、ダメージが治るなど)を期待している、コストを抑えたい
ハイドレイド自体に髪を傷める要素はありませんので、ご自身の予算や心地よさに合わせて選択してください。
それ以上に、あなたはDO-Sシャンプー・DO-Sトリートメントの愛用者さんなので理解されていると思いますが、日々のベースとなる「引き算のヘアケア(余計な皮膜を溜め込まないケア)」や、頭皮に触れる「白髪染めの薬剤選定」に目を向けることが、10年後も美しい髪を保つ本当の近道です。
この記事の監修・執筆: 髪の構造と髪理学に基づき、髪本来の美しさを引き出す「引き算のヘアケア」を提唱する髪の専門家。











