パーマ・ストレートパーマ・縮毛矯正関連のよくある質問集です。
還元剤と酸化剤の薬剤の反応だけで行うのがストレートパーマ、還元剤でS-S結合を切断した時にストレートアイロンやブローなどで高温加温や形状変化をさせるのが縮毛矯正です。ストレートパーマはパーマ落とし程度であまり癖毛がストレートにはなりませんが、縮毛矯正は癖毛をしっかりとストレートにする事ができます。
ストレートや縮毛矯正に使う薬剤や担当美容師さんの技術の熟練度合いや毛髪診断能力によってもヘアダメージの具合は変化しますが… 同じようなスキルの美容師さんが同じような条件で施術したとすれば…
薬剤反応も癖毛を伸ばす力も数段多いので、ヘアダメージは、縮毛矯正のほうが かなり多くなります!
ただ最近では「縮毛矯正はヘアダメージが多い」というイメージがあるためサロンさんが本当は縮毛矯正なのにストレートパーマとネーミングしてる場合もありますので注意してください。
ストレートだけじゃなくパーマや髪質改善メニューなどの美容室メニューの名前に規定はないのでサロン単位に自由に決めています。だから、○○○ストレートパーマというメニューでも実際は縮毛矯正だったりする場合もあります。
そこで一般の方でもストレートパーマなのか縮毛矯正なのかを見分ける方法は…
ストレートパーマでも縮毛矯正でも何回かクリームなどの薬品を塗布すると思うけど、その途中で薬剤を流して、乾かしてから、高温のストレートアイロンをしたり、希にだけどブラシでしっかりブローなどをしたらいくらそのサロンではストレートというネーミングだとしても一般的な認識だど『縮毛矯正』です。
ストレートアイロンやブローをしないで薬剤だけで行った場合がストレートパーマになります。
※薬剤塗布時に超音波アイロンなどで薬剤の浸透をよくする場合は縮毛矯正ではありません。
※酸熱トリートメント等でストレートパーマ剤を使用しないでアイロン処理をする場合も縮毛矯正ではありません。
11レベル以上に明るく染めた方やブリーチしてる、もしくは明るくしてたけど黒染め等で暗くしている方などは、縮毛矯正だけでなくパーマもストレートパーマも施術はしないほうが良いです。
髪質やダメージ具合によっては縮毛矯正、ストレートパーマ、パーマとブリーチやハイトーンカラーを両方するのも可能な場合もりますが、それでバサバサにハイダメージにしてしまった髪をホームケアで毎日上手くスタイリングできるのかどうか?っていうと… 現実的には難しいしお客さんも大変だと思います。
残念ながらパーマやストレートパーマ、縮毛矯正で【空気酸化】はしませんので施術直後から通常通りシャンプーしても構いません。
薬事法で縮毛矯正剤1剤はチオ(チオグリコール酸)濃度は11%まで、ただし7%を超える場合は7%を超えた量と同じだけジチオ(ジチオジグリコール酸)をいれなければいけません。この薬事法の改訂以前はチオ濃度は7%まででしたが、チオ濃度7%では縮毛矯正の場合は還元不足になりやすいので11%までにしたのですが、それでは還元剤濃度が高すぎて危険な場合もあるという事でチオの反応後の物質であるジチオを入れて一定時間経過すると還元力を弱めるという風にしたんですね。
よく理美容師さんに、ジチオ入りとジチオ無しではどちらが還元力が強いですか?どちらが傷まないですか?っていう質問をよくされます。
そこで一般的によくある①ジチオなしでチオ濃度7%程度の薬剤と②現在主流の例えば、チオ濃度11%、ジチオ濃度4%の薬剤を髪質やpH・アルカリ度などを同じ条件で比較した場合…
ジチオ入りの縮毛矯正1剤は、一般的な髪質に使用するならジチオなしよりはかなり強く(多く)S-S結合を還元してくれます。ただしこれはあくまで還元力が強いということで癖が綺麗に伸びるかどうかはアイロン技法などで変わります。
あと、確実にヘアダメージは多くなってしまいますし、還元力が変化しやすいので美容師さんが還元の計算をしにくいというデメリットもあります。
詳しくは↓
コールドパーマは昔ながらの薬剤反応だけでかけるパーマで、デジタルパーマはデジタル機、エアウェーブはエアウェーブの機械を使用してかけます。
デジタルパーマ(デジパー)もエアウェーブも髪質やダメージ具合にもよりますが、2剤前に完全乾燥させてオキシの2剤を使用すると、濡れてる時と乾いた時のウェーブ差の少ないダレないしっかりカール、ウェーブになりやすいのが特徴です。
ただしデジタルクリープパーマや低音デジタルパーマなどの2剤前に完全乾燥させない場合はウェットとドライのウェーブ差は普通のパーマと同じぐらいになります。
筆者が理美容師さん相手の講習会でいつも言ってるのが「モノよりコトが大事!」です。DO-Sのパーマ液を使いこなすには、最初にすっぴん髪理論をよく理解しないといけません。そしてすっぴん髪理論を理解できたら… まず使用するのは『DO-SシャンプーとDO-Sトリートメント』です。そしてお次は2剤後に使う『DO-Sアシッド』です。
この3つが使いこなせるようになったら、1剤は昔ながらでみんな使い慣れてるチオグリコール酸で出来てる『DO-Sチオローション』シリーズかプリンとしたしっかりカールが出やすいシステアミンベースの「DO-SカールL』シリーズかを好みで使えばいいし、2剤は最初は過酸化水素水の『DO-Sオキシ1.5』で良いと思います。
DO-Sではスピエラ(ラクトンチオール)は廃盤になってます。代替え品はDO-S GMTになります。
数年前までは、さほどのハイダメージや細毛、軟毛とかでもない方でもスピエラやGMTを使用して新生部のリタッチ矯正などにも弱酸性の薬剤で行ったりしましたが、還元力の弱さを補うための水抜きアイロンでのビビリ毛等のトラブル増加や酸性のためオキシ2剤の酸化不足でのヘアダメージ等で現在では弱酸性縮毛矯正はあまり施術しなくなりました。
パーマ・ストレートパーマ・縮毛矯正は髪の毛のタンパク質のS-S結合を切断して形を変えて再結合させます。でもある一定数は再結合が出来なくて切れっぱなしになってしまいます。このタンパク質(シスチン)の切断行為や切れっぱなしの結合がヘアダメージなのです。
パーマや縮毛矯正でS-S結合を切る1剤はアルカリ性が強いほどしっかりかかり、酸性になるほどゆるくなる特性があります。ですから酸性〜弱酸性の薬剤だと反応が弱く(優しく)なりS-S結合の切断量が少なく、かかりもゆるくなるのでダメージが少ないというだけで、もしも同じ強さでかけた場合は酸性でもアルカリ性でも同じだけS-S結合を切るし切れっぱなしで残るシスチンも同じようなものなのでヘアダメージはほぼ変わりません。
パーマ・ストレートパーマ・縮毛矯正の薬剤が酸性でもアルカリ性でも髪が全く傷まない(ダメージレス)ということは絶対にありません。